音楽


2019年1月20日(日)、NHKテレビ平成史スクープドキュメント  第4回「安室奈美恵 最後の告白」』 を見た。
彼女の輝かしい功績は知っていても、挫折、苦悩、葛藤の内面のことまでは深くは知らなかったので、今日、改めてそのことを知り、人々が彼女の生き様に共感し、憧れ続けてきた理由がわかるような気がした。

特に下記の点が興味深く感じたところである。

○ 安室奈美恵が14才で小室哲哉氏と出会い、トップアーティストに駆け上がった日々を、敷かれたレールから脱線しないようにひたすら無我夢中で歌っていたと語っていた場面。

○ 20才で結婚して子どもが生まれて1年間の産休後に再出発しようとしたときには、宇多田ヒカルや浜崎あゆみ等がJ-POP界を彩り、シンガーソングライターの内面を語る音楽が大衆に受け入れられ、もはやダンスと小室氏の作るヒートアップしていく歌は時代遅れの音楽になっていたと小室氏が語っていた場面。こんなに短いスパンで音楽が新しくなったり古くなったりするものなのだろうか。大衆の共感を呼ぶ音楽は時代背景に左右されるのかもしれない。

○ 安室奈美恵が、小室氏のプロデュースを離れ、一時人気が低迷した時期に、歌とダンスだけでなく作詞・作曲にも挑戦し、作品づくりをしているワクワク感やドキドキ感を味わって、初めて『音楽』に触れた感じがしたと語っていた場面。

○ インターネットの時代に突入して、CDの売り上げが減少する中、ネットに背を向け、選んだのがコンサート。自分が良いと思った歌が大衆に「良い」と受けいられるかどうかはわからない。それが怖いと述べていたこと。
コンサートなら受け入られる音楽なのか否かを肌で感じることができる。インターネットの時代であっても、ライブは素晴らしいと足を運ぶ若者は多いようだ。コンサートの売り上げは右肩上がりに上昇していた。

【引退の理由】
7年前に声帯を壊し、声帯に限界を感じる。ファンの皆さんに、『いい状態の安室奈美恵』を思い出として残してほしい。
それは本当のことだろうと思う。
ファンとしても、いい思い出として残しておきたいのではないかと思う。

以上が安室奈美恵が長年多くの音楽ファンに支え続けられて来た要因だと思う。
そしてこれからいつの時代になっても忘れられない存在になって行くであろう。
安室ちゃんに乾杯。

文:シンガープロ 安藤秀樹
【雑誌オピニオン2019年2月・4月合併号】
オピニオンだより

投稿:2019年1月21日


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