イベント


2018年6月2日〜6月24日
場所:琴聲山音楽寺(〒483-8314 愛知県江南市村久野町寺町73)
主催:村久野総合観光委員会
協賛:村久野区 シオン倶楽部 坪内印刷工業株式会社
後援:江南市 江南市観光協会 まちづくり江南市民会館

 愛知県江南市で恒例行事となっている「あじさい祭り」は、今年で20回目を迎えた。
 6月2日(土)、大正琴演奏と春明太鼓演奏のオープニングで幕を開き、続く開会式典で、江南市長 澤田和延氏、江南市市議会議長 牧野圭佑氏、 愛知県議会議員 奥村悠二氏が地域の皆さんの日頃のご尽力に感謝の意を述べ、そして『あじさい祭り』が、江南市を盛り上げる大切な行事であると挨拶。
 会場の琴聲山音楽寺(きんせいざんおんがくじ)は、別名あじさ寺とも呼ばれ、円空仏(円空が彫った木彫りの仏像)を所蔵している寺としても知られている。
 開会式典の挨拶の場で、江南市文化財保護審議会委員長の長谷川公茂(はせがわまさしげ)氏が述べた言葉が印象深い。
 円空仏を正面から拝んで下さい。そうすると円空仏が語りかけてくれます。円空は、どうして微笑みの仏像を彫ることができたか、円空が心の悟りを開いて、すべての人が仏の子供だと確信し、それを世の皆さんに伝えたかったからです。
   円空仏の微笑は人々に生きる喜びを与える微笑である   

 円空が彫った木彫りの仏像は全国に所在し、現在までに約6,000体が発見されているとのこと。一説に円空は、生涯に約12万体の仏像を彫ったと推定されている(Wikipediaより)。
 長谷川公茂氏は、円空研究の第一人者で、1971年に円空学会を設立し、1981年から2013年まで同学会理事長を務めていた。現在は顧問として活躍している。全国で見つかっている円空のすべてを訪ね、調査研究している。

 音楽寺で、興味深いのは戦後、円空仏が本堂の床下に保管されていたこと。発見された十二神将像や荒神像など16体の円空仏は、音楽寺境内に「村国の郷歴史資料館」を建立して、そこに移して、現在、発掘調査で出土した軒丸瓦や風招などとともに、藤まつり期間中の土・日・祝とあじさい祭りの期間中に一般公開している(写真撮影は禁じている)。
 現在、音楽寺には住職がいないので、地域の皆さんが音楽寺を守っている。一年を通して当番制で水をやったり、草取りしたり、剪定したり、地道な手入れを続けている。盗難や境内への侵入者を防ぐために地域がセキュリティー管理会社に監視を依頼している。
 あじさい祭りは、6月2日を皮切りに6月24日までの期間中、地元の皆さんが丹精込めて育てたガクアジサイやヤエアジサイなど約15種1200本のあじさいが見事に咲き誇り、来訪者の目を楽しませていた。

 なお、余談だが、歌手の清水美咲さんがオリジナル曲「円空上人(えんくうさん)」を歌っている(作曲者の五月南風氏は亡くなられている)。シンガープロのホームページに「円空上人」の歌唱動画を掲載しているので、ぜひご視聴下さい。
  楽曲「円空上人」は、惠羅(えら)氏 作詞の作品。後世に「円空」を伝える貴重な歌です。
取材:シンガープロ 安藤秀樹
【オピニオン2018年8月号掲載】
https://singerpro.me/opinion.html







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