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羽山みずき前回の作品は、「わたし舟」で、このとき昭和時代にミリオンセラーに輝いたチェリッシュの大ヒット曲「てんとう虫のサンバ」を作曲された馬飼野俊一氏は、初めて彼女を担当して編曲を行った。

馬飼野氏は、「わたし舟」編曲に際してはイントロにこだわりがあり、相当苦心されたようであったが、出来上がったイントロは、羽山みずきが、思わず「スキ!」と言ってしまうほどに魅力的であったと同時に「曲の始めからスッと歌の世界に引きこまれてしまう」と感想を述べている。

馬飼野氏が彼女の作品を手掛けるのは今回二度目で、どのようにアレンジが施されているのか興味があったので、4月6日に日本クラウンより発売された「こころ町」を早速購入して聴いてみた。

きらめく音色の響きで始まるイントロは独創的で、かなり工夫が凝らされていると感じた。悠久な世界を感じつつ、いにしえのきらめきも感じる美しいメロディーにぐっと引き込まれていく。歌い出す直前にもきらめく音色がトトトと響いているので、彼女の出だしの歌声が一層際立って聴こえる。

全体的に優しい印象の曲調であるが、じっくり聴いていると随所に細かいアレンジが施されているのがわかる。

「二人で暮らした あの頃に」の後で響いている音色は心地良く、「一人で生きると 強がって」では、「強がって」の気持ちが伝わるように工夫されている。「この涙 もう一度拭って呉れますか・・・」では切ない思いがじわりと心に染みてくる。そして歌い終わったあとの余韻は、切ない思いがいつまでも心に響いてやまない。

羽山みずきの優しく、透き通るように美しい歌声に、歌の主人公は慎ましやかな女性をイメージさせてくれる。
馬飼野氏は、彼女の人柄に寄り添って、切ない乙女心が愛おしく感じられるように、時にはドラマチックに、時には優しくも書かれる。こんなところが編曲家、馬飼野俊一氏の特筆すべきところではないかと思う。

今作「こころ町」は男性との復縁を「心待ち」にする心情がしんみりと込められた羽山みずきにとてもふさわしい作品に仕上げられたと思う。

本当にステキな作品なので、ひとりでも多くの人にぜひ聴いていただきたい。

投稿:シンガープロ 安藤秀樹
2022年4月9日(土)


「こころ町」のレコーディングが終わって 右:馬飼野俊一氏と


こころ町


唄:羽山みずき
作詩:もりちよこ
作曲:聖川 湧
編曲:馬飼野俊一



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