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今日、愛知県がんセンターに診察に行きました。
私は、今から25年ほど前に愛知県がんセンターで看護士として働いておりました。
5年間勤務した後に退職しましたので、がんセンターを訪れたのは約20年ぶりです。
天にそびえ、威厳を放っているがんセンターの建物が目の前に飛び込んできたときには驚きました。がんセンターは見違えるほど立派な建物に変貌していました。
そして何よりもがんセンターの周りの景色が変わっていたことには驚くばかりでした。


大きく変わっていたのは、がんセンターの近くに地下鉄の自由ヶ丘駅ができていたことです。昔は本山からバスかタクシーを利用しなければ訪れることができなかったがんセンターでしたが、これで交通アクセスが大変便利になりました。それを見込んでか自由ヶ丘駅の周りにはイオンショップがあり、高層マンションが聳え立っていました。それはまるで大都会の風貌です。 
がんセンター正面玄関の前に横に並んでいた商店街は跡形もなくなっていて、小さな郵便局は立派な建物に、そして寂れた県営住宅の場所にはきれいな校舎の千種台中学校が建っていました。

がんセンターに入ると、受付の方が親切に初診の案内をして下さいました。またがんセンターは研究所の役割も果たさなければいけないこともあり、「初診の患者様を対象としたがんなどの生活習慣病の遺伝・環境要因に関する研究」と題したアンケート調査の説明がありました。私が勤務していた頃は外来患者にこのようなアンケート調査をしていたことはなかったように思いますが、実際の人を調査して、がんの原因、予防を積極的に研究していきたいという姿勢が伺われました。アンケート調査ならびに遺伝子解析のための採血は強制ではないとのことでしたが、将来のがん予防に役立てていただけるのでしたらという気持ちで協力しました。自分の遺伝子情報を知りたい気持ちもありますが、同意書の中にあなたに報告しないこととありましたので、自分の採血結果を知ることはできないようです。

在職時にお世話になった○○先生にお会いしたい気持ちでおりましたが、あいにく先生はお休みということでしたので、残念ながらお会いすることができませんでした。

私のがんセンターの勤務は5年間と短かったのですが、たくさんの方々に支えられて有意義な日々を過ごさせていただきました。

△△先生には特にかわいがっていただき、高級料理店でおししいご馳走をいただいたこともありました。退院された患者さんのご自宅に招かれて、看護婦数名と出かけておいしい手作りのお寿司をいただいたこともありました。

手術室ではK先生が怖くて、先生に手渡す機材を間違うと、機材が私の方に向かって飛んでくることもありました。手術室は緊張の連続でした。

甲状腺で名を馳せていたM先生が亡くなられたとか。楽しく会話を交わしていた先生がこの世にいらっしゃらないなんて、なんだか信じられません。

食道気管支瘻を形成している患者さんに水を誤飲させてしまって、肺炎になってしまった患者さんがいました。幸い大事に至らず、熱が下がり、患者さんは何事もなかったかのように私にニコッと微笑みかけて下さって、心が救われた思いをしたこともありました。この苦い経験はもう二度としたくありません。

いろいろ思い出してきました。でも長くなってしまいますので、今日はこの辺で。

投稿:2006年6月26日
安藤秀樹


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