世界陸上 競歩20キロをTV観戦して 2025年9月20日
女子20キロ競歩では、藤井菜々子選手が1時間26分18秒の日本新記録を樹立し、銅メダルを獲得した。ゴール手前でエクアドル選手に猛追されたが、僅差でこれを退けた。岡田久美子選手は18位、柳井綾音選手は37位だった。
男子20キロ競歩では、世界記録保持者の山西利和選手が15キロ過ぎで先頭集団から抜け出し、トップに立つも、3回目の警告を受けて「ペナルティーエリア」で2分間待機することになり、28位だった。24歳の吉川絢斗選手は先頭集団から遅れていたが、その後、粘り強く順位を上げて1時間19分46秒でフィニッシュし、初出場で7位入賞を果たした。丸尾知司選手は惜しくも入賞は逃したが、9位でゴールした。
競歩のスピードは女子ではキロ4分20秒、男子ではキロ3分30秒である。これは驚くべき速さだ。
キロ4分20秒は現在の私の全力走のスピードだ。いや、とても走れないかもしれない。私は中学時代に2キロを6分52秒で走って校内で一番だった。このとき周りから「凄く速いね」と言われた。なので、キロ3分30秒で20キロを歩くことは、とても信じられない。
競歩は歩く競技だが、歩くというよりは走っているイメージの方が強い。
両足が同時に地面から離れてはいけない、地面に足がついた瞬間から脚が地面と垂直になるまで、ひざを曲げていてはいけないなどの制約があるので、マラソン競技より難しいと感じる。
また、マラソンで途中で歩き始めたら、テレビ解説者は「歩き始めました」と言うだろう。競歩の選手が立ち止まって歩き始めたら、テレビ解説者は「歩くのをやめて歩き始めました」と言うのだろうか。私は、どうしても「歩いている」というアナウンスには違和感を感じてしまう。「歩く」と「走る」の間の競歩にふさわしい言葉はないのだろうかとつい思ってしまうのである。
競歩の大会は選手の膝に負担がかかることが予想されるので、短い距離で競争させるのが良いと個人的には思っている。
投稿:2025年9月20日