2025東京世界陸上の熱狂と観客の大声援
34年ぶりに東京で開催された2025世界陸上は、60万人を超える観客がスタジアムに詰めかけ、会場は熱気に包まれた。
入賞した選手も入賞を逃した選手も一様に、「満員のスタジアムでこれほど多くの観客に見守られ、地鳴りのような大歓声に包まれて、本当に幸せだった」と大会を振り返っている。
世界レベルの大会に出場経験のあるアスリートでさえ、「これほどの大歓声を受けたことはなかった。鳥肌が立った」と喜びの言葉を噛みしめていることから、2025東京世界陸上が特別な雰囲気であったことが伺える。
2021年に東京で開催されたオリンピックは、コロナの世界的流行を受け、無観客で開催された。選手たちは走っている自分の足音が聞こえたと言う。これほど選手たちにとって張り合いの感じられない世界大会はかつてなかった。
5000m決勝に出場した田中希実選手が、「多くの方々に応援されているという実感が湧かず、大変心細い思いをしてきた」と語っていた言葉には大いに頷ける。大会において観客の声援がいかに大切であるかを改めて痛感した。
2025東京世界陸上は素晴らしい大会だった。
投稿:2025年9月22日
安藤秀樹