2025世界陸上 東京大会 5日目、6日目、7日目
5日目
男子200m予選では、鵜澤飛羽選手が20秒39の3位で準決勝進出。19秒台で走る選手が5人いたので、準決勝での勝ち抜きは厳しいと思いますが、健闘を期待したいところです。
女子200m予選では、井戸アビゲイル風果選手が5着だったが、タイムで拾われて準決勝進出を果たした。
男子1500m決勝では、ラスト100mでの激しい争いを制したナデル選手が3分34秒10で優勝。連覇を目指したジョシュ・カー選手は、中盤で足を痛め最下位の14位に終わった。
女子3000m障害決勝では、チェロティッチ選手が優勝。東京オリンピック金メダリストのペルス・チェムタイ選手は、2000m手前の障害で転倒し、担架で退場。3000m障害は危険な種目であることを改めて認識させられた。
※ 女子400mハードル世界記録保持者のマクローフリン選手は、今回は女子400mの金メダルを目指しているので400mハードルは走らないとの由。
投稿:2025年9月17日
6日目
女子400m決勝は、マクローフリン選手が世界歴代2位の47秒78をマークし、大会新記録で金メダルを獲得。私には最も見応えのあるレースだった。棒高跳びの世界記録誕生に続く感動的なドラマに、大変興奮した。雨天であったため、もしトラックが濡れていなければ、世界記録47秒60に届いていたかも知れない。
男子400m決勝では、中島佑気ジョセフ選手が44秒62で6位入賞を果たした。1991年東京大会での高野進選手の7位を上回った。第4コーナーでは最下位だったが、残り50mから7番手との差を縮め、ゴール手前で2人を抜き去る大健闘を見せた。
女子5000m予選では、田中希実選手が1組5着(14分47秒14)で決勝進出を決めた。一方、廣中璃梨佳選手は2組13着(15分10秒68)で予選突破とはならなかったが、4200mまでは果敢に先頭を走り、会場を沸かせた。前半をもう少し抑えていれば、ラストスパートで順位を上げれたかもしれない。
女子800mでは、久保凛選手が3組7着(2分02秒84)で予選突破できなかった。1分59秒で走れば予選を通過できると思っていたから、序盤から飛び出して一人旅をして欲しいと願っていたが、現実的には難しいようだ。集団の内側を走行していたため、ポケットされて前に出られないと思いながら観ていたが、やはり集団がばらけた後、猛追したものの3位に入ることは叶わなかった。
男子200m準決勝では、鵜澤飛羽選手が1組6着(20秒23)で決勝進出とはならなかった。19秒台で走った選手が8人もいる中での決勝進出は容易ではない。
女子200m準決勝では、井戸アビゲイル風果選手が1組8着(23秒15)で決勝に進めなかった。
女子走り高跳びでは、高橋渚選手がA組11位(1m88)で予選突破できなかった。ウクライナ代表のマフチフ選手は、寝袋でリラックスした後に1m92を1回でクリアし、決勝進出を決めた。
投稿:2025年9月19日
7日目

男子200m優勝のライルズ選手
男子200m決勝は、ライルズ選手が19秒52で接戦を制し優勝した。5位までが19秒台を記録するなど、ハイレベルな戦いであった。
女子200m決勝は、ジェファーソン・ウッデン選手が2位以下を大きく引き離して21秒68で圧勝した。100mの金メダルに続き、200mも制覇した。
男子400mハードル決勝では、世界記録保持者のワーホルム選手が5位に終わり、ベンジャミン選手が悲願の金メダルを獲得した。ワーホルム選手は第4コーナー手前まで2位につけていたが、最終ハードル手前で失速し、3選手に抜かれてしまった。
男子三段跳び決勝は、稀に見る名勝負であった。ピカドル選手が2回目と3回目に17m55を跳躍し、優勝はほぼ間違いないと思っていたが、ダッラバッレ選手が6回目に17m64を跳躍し、トップに躍り出た。これで勝負が決まったかに見えたが、ピカドル選手が最後の跳躍で17m91を跳躍し、ダッラバッレ選手を再逆転してしまった。二転三転の逆転劇に会場は興奮に包まれた。
女子やり投げでは、予選A組の北口榛花選手が60m38で8位、上田百寧選手が60m49で7位。予選B組の結果次第で、二人とも総合12位以内に入れば予選通過となるので、予選B組の選手たちの記録が伸びないようにハラハラドキドキしながら結果を見守っていたが、それもなんだか失礼な応援であるが、最終結果は上田百寧選手が13位、北口榛花選手が14位で、二人とも決勝に進出できなかった。
スペシャルアンバサダーの織田裕二氏も、北口榛花選手の12位以内入りに期待を寄せていたが、決勝進出を逃したことを受け、「今まで北口榛花選手が私たちに夢を与えてくれたことには感謝しかない。今回は敗退してしまったが、まだこれからもビッグ大会はあるので、そこでの優勝を目指して頑張ってほしい」と語った。織田氏の言葉は、多くの人の心に響いたように思う。
投稿:2025年9月19日
安藤秀樹

女子200m 優勝のジェファーソン・ウッデン選手