大義なきイラン戦争:トランプの「英雄願望」が招く混迷
トランプ大統領の思考回路は、理解しがたい。
彼は自分の考えに異を唱える者に対し、脅しをかけて従わせようとする人物だ。実におかしな話である。
例えば、ドイツのメルツ首相がイランへの攻撃に関するトランプの対応を批判すると、ドイツ駐留部隊5,000人を撤退させると脅し、イタリアのメローニ首相がローマ教皇に対するトランプの発言を「容認できない」と批判すれば、米軍撤退を示唆した。もし日本がトランプに対して「容認できない」と発言すれば、やはり米軍撤退を示唆するのだろうか。
イランへの攻撃において、当初トランプはイランの政権交代を目指していたはずだが、それが実現できないと見るや、今度はウラン濃縮排除を戦争の大義にすり替えている。国際法を無視した空爆によってイラン首脳部を殺害し、さらには民間の学校まで誤爆して多数の死傷者を出した。起こる必要のない戦争を勝手に引き起こし、世界経済を混乱に陥れた。
この不条理な戦争に対し、NATOが協力しないと不満を募らせているようだが、このような戦争に素直に協力できるはずがない。今回の戦争で「イランの核開発を阻止した偉大な大統領」として英雄になりたいのだろうか。
また、ホルムズ海峡の封鎖が長引くほど、トランプファミリーが莫大な利益を得るとも疑われている。もしそれが事実だとしたら、一族の繁栄のために協力など到底したくないものだ。
投稿:2026年5月3日
安藤秀樹

