「iPhoneを米国内で生産せよ」とトランプ大統領
アップルはiPhoneの生産を高関税を逃れるために中国からインドにシフトするべく準備を進めてきたが、昨日、トランプはインドでの生産拡大を中止し、アメリカ国内で生産するようティム・クックCEOに直接求めたと言う。これにはティム・クックCEOは随分頭を痛めていることだろう。
アップルは世界でできうる限り安く生産できる国で生産し、利益を得て成長してきた。
もはや大企業にとってのビジネスは一国だけで成り立つものではなくグローバル展開で成長と収益を拡大していくものだと思う。
トランプがiPhoneを米国内で生産することに成功すれば、それは大きな手柄になるかもしれないが、トランプが安く雇用できる労働者を国外追放してしまったこと、アップルのサプライチェーンの新たな構築、流通経路の変革等を考えれば、莫大なコストが予想できるので、現在20万円のiPhoneがいくらになるのか? トランプの思惑はほとんど現実的ではないように思う。
追記
トランプは15日、アップルの最高経営責任者ティム・クック氏に「iPhoneをインドではなくアメリカに工場を建設して生産して欲しい」と苦言を呈した。
因みにiPhoneをアメリカで製造した場合、およそ15万円のiPhoneは50万円ほどになるようで、そんなに高いiPhoneはちょっと手が出ない。
トランプは、アメリカで製造した場合、生産コストが高くなることを理解しているのだろうか?
まずアメリカで生産コストが下がる下地を作るのが最優先で、そうでなければ、アップルに倒産しろと言っているようなもの。
ティム・クック氏は、この難題をどうやって乗り切るのだろう?
投稿:2025年5月16日