政治経済

「屈服」ではなく「対話」を。戦争の記憶を持つ国が貫くべき平和の姿


トランプは、先の衆院選で自民党が勝利したのを受け、高市早苗首相に「『力による平和』の政策を実現する、あなたの成功を心から願っている」との祝意を送った。しかし、私はこの「力による平和」という考え方に強い違和感を感じる。

この考え方は、圧倒的な軍事力や経済力を背景に、敵対勢力へ「攻撃は無益である」と知らしめることで争いを未然に防ぐ、いわゆる「抑止力」の論理に基づいている。つまりトランプは、圧倒的な力で相手を屈服させることで、自国に有利な安定を図ろうとしているのだ。

しかし、力による支配は反発と対立を生むだけであり、問題の根本的な解決には至らないのではないか。真の平和とは、力による抑え込みではなく、対話や協力、そして正義を重んじ、国際社会がそれらを遵守するよう導く外交の先にこそあるべきものだ。

トランプの姿勢には、こうした正義や協力という視点が欠落しているように見え、これでは真の世界平和は遠のくばかりである。日本には凄惨な戦争の体験があり、その痛切な反省の上に築き上げた平和主義がある。

国益を守るために高市首相がトランプと良好な関係を築く必要性は理解できるが、彼の価値観にそのまま迎合してほしくはない。どこかではっきりと一線を画し、「ここまでは協力するが、これ以上は日本の理念に反する」と主張できるような、芯のある外交努力を強く願う。

投稿:2026年2月10日
安藤秀樹



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