アメリカ、淡水化施設へ攻撃 泥沼化するイラン戦争
トランプの暴走が湾岸の喉を乾かす
3月7日、アメリカが空爆によりイランの「淡水化施設」を破壊した。
これはホルムズ海峡の封鎖解除を狙った作戦とみられるが、こうしたインフラ攻撃の応酬によって水供給が断たれれば、周辺の湾岸諸国の人々の生活を直撃することになる。イランは自国内でなんとか対応できるようだが、海水の淡水化への依存度が高い周辺国はそうはいかないそうだ。そもそも、人々の命に関わる民間インフラである淡水化プラントへの攻撃は、ジュネーブ条約でも禁止されている。
事態は最悪の方向へ動いている。この空爆を受け、イランは即座に報復へと打って出た。バーレーンの淡水化施設をドローンで攻撃したうえ、今後も同種の施設を標的にすると公然と示唆したのだ。
報復の連鎖によって戦争が泥沼化していく現状には、ただやるせなさを感じる。
トランプが世界経済や人道への甚大な影響を顧みず、独断でイラン攻撃に踏み切ったことは、本当に許しがたい。
投稿:2026年3月9日
安藤秀樹
現在の状況と経緯
2026年3月7日(現地時間)、イランのアラグチ外相が、米国の攻撃によってゲシュム島(Qeshm Island)にある淡水化プラントが標的になったと発表しました。
この攻撃により、同島周辺の30の村で水供給に影響が出たと報告されています。
アラグチ外相はこれを「明らかな犯罪行為」として強く非難し、「インフラへの攻撃という危険な前例を作ったのは米国だ」と主張しました。そしてその言葉通り、翌8日、イラン側は報復としてバーレーンの淡水化施設をドローンで攻撃する事態に発展しています。
淡水化施設に依存する中東地域
ペルシャ湾の海水から塩分を除去する淡水化施設は、中東地域で数百万人の住民に飲料水を供給する中核的な水源である。イランのドローン攻撃を受けたバーレーンの場合、人口160万人の飲料水をほぼ全面的に淡水化施設に依存している。AP通信によると、クウェートでは飲料水のおよそ90%が海水淡水化によって供給され、オマーンは約86%、サウジアラビアは約70%を淡水化施設に依存する。

