ばけばけの主題歌で気になること 「日に日に世界が悪くなる」という一節
連続テレビ小説『ばけばけ』の主題歌「笑ったり転んだり」の歌詞を聴いていて、どうしても気になるフレーズがあります。
それは「日に日に世界が悪くなる」という一節です。もちろん、この歌が現在の世界状況を意図して書かれたわけではないでしょう。しかし、トランプ政権の動向やイランでの緊張状態といった現在の情勢に重ね合わせると、まさに「今」の世界を歌っているかのように感じます。それは出口の見えない閉塞感です。
自国第一主義や中東での武力衝突は、「世界はもっと良くなるはずだ」という楽観的な国際秩序が崩壊しつつあることを突きつけています。
「気のせいか そうじゃない」というフレーズは、単なる不安ではなく、現実が確実に悪化しているという認識を抱かせます。ニュースを見るたびに胸が塞がる思いがします。
また「おちおち夢も見られない」という言葉からは、日々の生活そのものの不安定さを歌っているように読めます。
終盤の「壊さぬよう戸を閉めて」という一節は、せめて小さな部屋の戸を閉めて、自分の平和だけは壊れないように守り抜こうとしているように感じます。
この歌は一見、二人のささやかな歩みを歌ったものに見えますが、その背景には常に「野垂れ死ぬかもしれない」というむき出しの不安が横たわっています。歌詞の端々に潜む、あがらいようのない時代の空気に強く共鳴し、今回あえて取り上げさせていただきました。
投稿:2026年3月23日
安藤秀樹

