編集後記 1993年12月
● 12月28日、全国高校バスケットボール選抜大会において、名古屋短大付属高校が、大会史上最多となる6度目の全国制覇を達成し、ポインタゲッターの某選手が、得点女王に輝きました。 実は、彼女は、当所で春先から、右足部の痛みのため治療していました。 足部の安静を言い渡されていましたが、あれほどの大活躍をする選手ですから、「なかなか足部の安静が保たれなくて、治るものもしっかり治らなかったんじゃないかしら。」とふと思ってしまいました。
スポーツ選手は、ケガの治療に十分専念することができなくて、間近に迫った試合に向けて全力投球します。それで無理をして、スポーツ生命を断たれる選手もいます。「スポーツの世界は、なんて苛酷な世界なんだろう。」と思います。でも勝利に向けてエネルギーを爆発させている選手のはつらつとした姿は感動的です。
スポーツを続けながらケガを治していくことの難しさ。それをできる限り可能にしてゆく意味で、スポーツ医・科学研究所が果たしていく役割は大きいと思います。
「どうせ、あとで治すんだから、がむしゃらにやって壊してもいい覚悟だった」と、チームの優勝に大きく貢献したポインタゲッターの某選手は、年明け早々に当所で手術です。今度は、しっかり治療に専念して、再度来年の全国大会で大活躍して下さい。
● 年末に、 急に手術が1件入って、 1日に3件手術を行うという日がありました。 3件の手術が終了したのが、午後3時でした。 それから後片付け、清掃で、昼食をとったのが、 午後5時でした。 やはり、 1日に3件の手術は、少々きついです。 先生、 看護婦さん、お疲れさまでした。
● 年末に外来カルテとレントゲンの整理を行いました。 今年は、昨年と違い、 2日間を外来カルテとレントゲンの整理に割り当てたのと、 日曜日に当直の看護婦が、 レントゲンをきちんと整理してくれたお陰で、夜遅くまで、 残って整理するということはありませんでした。 整理が終わって、『これで年を越せる』と安堵しました。 しかし、 外来カルテとレントゲンはたまる一方なので、 来年は、処分できるレントゲンは、処分してゆかないといけないと思います。
● 私の友達で、トライアスロンの選手ですが、 胸にセンサーベルトをつけ、 腕時計兼用の受診機で走りながら心拍数をチェックする製品 (フィンランドのポーラ社製品)をもっていて、 トレーニング中にこれを装着して、 トレーニング後に心拍数をグラフ化して体調を管理しています。
驚いたのは、一般市民ランナーにこのような製品が普及していて、大きなトレーニング施設を利用しなくても、個人で科学的なトレーニングが実践できるということです。 彼らは、強くなるためにはどのようなトレーニグをしたら最も効果的なのかをたえず研究しています。ランニングの知識は相当なものです。 私自身が大きな刺激を受けたので、このような製品を私自身も利用してみて、強くなるための科学的トレーニングを実践してみるのも面白いと思いました。
旧 (財)スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1993年12月
元 診療部 主任看護師 安藤秀樹
ナースセンターだより
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