スポ研ナースセンターだより


● ある日の夜のことですが、入院患者7人が2階の合宿所に宿泊している選手の部屋に入ってビールを飲んだりして騒いでいました。
翌朝、診療部長から厳重に注意されて7人の入院患者は入院規則が守れなかったということで退院していただきました。
4人は合宿所に移動。 3人はたまたま退院の予定日でした。
以前、夜間に男性患者が女性患者の部屋に入って問題になったことがありました。
以後入院規則を「異性の部屋に入らないようにして下さい」と厳しく改めました。
それでもときどき入院規則が守れないことがあります。
当診療部は中学生、高校生の若い選手が多く入院する施設です。
何か問題になった時は、当所の管理上の責任になります。
今回の対応は厳しいようですが、致し方ありません。

● ある実業団のラグビー選手が、 椎間板ヘルニアで入院しています。
MRI検査では、 L4とL5間の椎間板がつぶれて脊髄を圧迫していました。
症状としては、下腿外側から足部にかけてしびれがあります。
「今までにラグビーのタックルの時などに支障はありませんでしたか?」と尋ねると、「いえ特別にそのようなことはありませんでした。ラグビー選手の多くは椎間板ヘルニア持ちですし、これはいわば職業病みたいなものですよ」とあっけらかんに返答してくれました。
怪我に関しては、かなり重症であるにもかかわらず、 深刻には受けとめていないように思いました。
まあそうでも思わないとやってはいられないでしょうが、スポーツと健康という観点からいろいろ考えさせられました。

● 27歳で安静時の最高血圧が180の入院選手がいます。
当所の内科医の診察から、興味深いことを聞きました。
「この選手の上腕の筋肉はかなり発達しているので、マンシェットの測定では正確な血圧が測定できない。実際の血圧は測定値より20から30低いでしょう」ということでした。
マンシェットと聴診器を用いての血圧測定はかなり正確だと思っていましたので、このようなこともあるのかと思いました。
正確に血圧を測定するには、 動脈に針を刺して圧を測定するのだそうですが、重い病気にでもならないかぎり実際にはそこまでは行わないでしょう。
スポーツ選手の筋肉の発達と血圧の相関関係について、 ちょっと勉強してみたいと思いました。

● インターネットでスポーツ医・科学研究所のホームページを開設してみませんか。
当研究所の利用者が外国遠征の時に怪我をしたときに役立つかもしれません。
怪我をした選手が電子メールで怪我の状況について知らせてくる。そして電子メールで答える。
このような方式を「電子メール上の診察」と呼びます (有料にしても良いと思います)。
しかし人手が少ない当所では、メールに対しての返信がなかなかできないかも知れません。

スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1996年5月
診療部 主任看護士 安藤秀樹

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