スポ研ナースセンターだより


● アジア大会に出場予定であった女性ホッケー選手が大会直前に前十字靭帯を損傷し、アジア大会出場を断念。 国体よりもビッグな大会であるアジア大会の選手に選ばれながらも、4年に1回というまたとないチャンスを目前にして失ったので、彼女は相当なショックを受けて泣きじゃくりました。しかし今月当所に入院してきた時には、くやしさがふっ切れた様子でとても明るい表情をしていました。今月13日から16 日の間、アジア大会のホッケー試合を観戦に外泊。 彼女の所属する日本チームが銀メダルを獲得したので、 私は、「もしあなたが出場していたら金メダルとれていたかもしれませんね?」と外泊から帰られたその日に彼女にお話したら、彼女は笑っていました。
今回、彼女はリハビリ目的での入院でしたが、ある日、主治医から膝の関節鏡手術を勧められ、今月21日に膝の関節鏡手術を行いました。彼女は「ひょっとしたら前十字靭帯は切れていないかも知れない」と願っていましたが、残念ながらやはり前十字靭帯は損傷していました。今後、再建手術を受けるか否かは、しばらく様子をみてから決められるようです。

● 今年5月にアキレス腱を痛めて当所にリハビリ入院していた男性の長距離走選手が、今月アキレス腱の手術目的で当所に入院。

前回退院してからもアキレス腱に痛みがあり、思うように走ることができなかったために思い切って手術することを決心。

しかし今回入院時には、アキレス腱の症状は、実際には手術しなくても良いほどに改善していました。

彼がアキレス腱を気にして走れないのは、心理的なものが多分に影響しているためではないかと思われました。

しかし彼は、今回の手術に一縷の望みを託していました。「何とかしてあげたい。」そんな彼の気持ちを汲み取って手術が行われました。

手術は、アキレス腱の再建を行わないで、中を開けて、アキレス腱周囲の瘢痕を切除するだけで終わりました。この手術で本当に良くなると嬉しいです。

医師は、治療にてこずる選手を目の前にすると、時々今、話題になっているインドのサイババのことを話題にします。
「僕もサイババのように選手の悪いところに自分の手をあてると、その選手の悪いところがたちまちに治ってしまうとしたらどんなに良いのにだろう」 と。

時々、手を合わせながら 『治りますように』と祈りながら選手の消毒処置をしている先生の姿を見ると、「何とかして治してあげたい。」という先生のお気持ちが伝わってきます。

● ラグビー選手が膝痛で入院してきました。関節鏡手術時にビデオを見ていて思ったのですが、 今まで相当に無理してこられたのだと思いました。お皿の軟骨がめくれて禿げ頭のようになっていました。かわいそうなほどに膝が痛んでいたので、「スポーツも良いけどほどほどでないといけない。」と思わず思ってしまいました。

● いよいよ愛知国体が始まりました。阿久比町では、10月26日に炬火リレーが行われました。 リレーの中継地点である町役場には、阿久比高校の生徒たちが作った 「シャッチー」のハリボテが2体展示されていました。とても上手にできていました。 当所の看護婦は国体期間中、 国体の医務のお手伝いを行います。

※ 炬火(きょか)リレー:オリンピックの聖火リレーにあたるもので、大会の開催機運を高めることと大会の成功を願って実施される。

スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1994年10月
診療部 主任看護士 安藤秀樹

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