編集後記 1995年7月 高校生・膝レントゲン集計
● 私たちの診療部では、今まで研修医が何人か来て下さったおかげで随分助かっていました。
例えば手術の時は、手術の助手をしていただいたり、麻酔の管理などを担当していただきました。
ところが、毎週金曜日に研修に訪れていた医師が、今月からは勤務先の病院の都合で来れなくなりました。
また水曜日も毎週研修に訪れていた医師が来れなくなって、その代わりに別の病院から、不定期に研修医が来られることになりました。
現在、定期的に研修医が来ていただけなくなったので、手術時、人手不足で大変困っています。
当研究所で最もよくある手術は前十字靱帯再建手術です。 このときに使用する再建靭帯 (腸脛靱帯)を大腿部の付け根で切離して膝のところから取り出す時や、大腿骨と脛骨に穴をあけてドリリングする時には、通常執刀医を含めて3人の医師が必要です。
患者の足をしっかり固定する医師、筋鈎で術野を確保したり、関節鏡を動かないように保持する医師、 腸脛靭帯を切離したり、ドリリングする医師です。
しかし現在、人手が足らなくて2人の医師と鑷子、メス、筋鈎などを術者に手渡す器械出しの看護婦 の3人で手術を行っています。
器械出しの看護婦が、患者の足を支える側に回って手術が行われていて、看護婦の仕事の負担が増しています。
もし患者の体重が80kg以上もある場合は、その患者の足を女性である看護婦が支えるのは大変です。また器械出しの看護婦が、器械出しに専念できなくなるので、術者が器械を探さなくてはいけません。執刀医は、今まで以上に神経を使うことになります。
井戸田仁医師は、ストレスの多い中、本当によく仕事をなさっています。よく体力がもつなといつも敬服しています。でも腰を痛めていらっしゃるので、無理できないと思います。
あと専任医師を一人増員していただけたらと心から願います。
● 今月一杯で、4年間私たちの看護婦として働いて下さったKさんが辞められることになりました。大変気の利く優秀な看護婦であっただけにとても残念です。 Kさん、辞められたあとも時々は私たちのことを思い出して下さいネ。 それではいつまでもお元気でいて下さい。
● 8月から、看護婦の人員が1名少なくなります。
事務局からは、「看護婦の勤務時間帯の組合わせなどの工夫により、 6人体制の円滑化を推進して下さい」 と言われました。
私は涙が出るほどに悲しかったです。
手術があれば、器械出しの看護婦と患者の血圧、脈拍などの管理を行う看護婦の合わせて2名の看護婦が必要です。
その間にも外来時に使用する攝子等の器械 の洗浄と滅菌作業に1名、手術が終われば、手術室清掃に1名、 次の手術の器械をセットしたり、セットした器械を滅菌する作業に1名、 手術後の患者の状態を管理する看護婦が1名、 午後からの外来に1〜2名の看護婦が必要です。
当所では少なくとも7名の看護婦が必要です。
ところが、今回 「6人体制で行って下さい」ということでしたので、8月からは、午前9時から翌日の9時30分と午前9時から翌日の12時30分の勤務時間を取り入れながら勤務表を作成していくことにしました。
長時間労働となりますので、看護婦には大変に申し訳ない気持ちで一杯です。
また不慮の事故が起きないことを心から祈ります。
来年度には、ぜひ看護婦を1名採用して7人体制にして下さい。
よろしくお願い致します。
旧 (財)スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1995年7月
元 診療部 主任看護士 安藤秀樹
ナースセンターだより
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