スポ研ナースセンターだより


● 4年前に大腿血腫摘出、1年前に前十字靱帯再建手術を当研究所で受けた実業団のラグビ一選手が、手術後、見事に復帰して一流選手として活躍しました。
しかし今回、不運なことに全国大会準々決勝中にアキレス腱を断裂してしまいました。
準決勝を目前にしてのケガだったので残念無念の気持ちで一杯でした。
当研究所には即日入院して緊急手術となりました。
そして手術翌日には松葉杖で準決勝の観戦に外出しました。
彼の所属するチームの今年の意気込みは全国大会優勝でしたので、準決勝で対戦チームと互角の力がありながらも、パスミスなどで敗退したのは本当に残念でした。
彼は準決勝の観戦から帰ってこられた時には、さすがに残念な面持ちでした。
しかし、今では気持ちの整理がついて治療に専念しています。

● サッカー日本5輪代表選手が、今月2日、5輪合宿中のクアラルンプールで行われた紅白戦でディフェンスと競り合い、着地時に右膝のお皿を脱臼するという大怪我をしました。
緊急帰国し、当研究所に入院。
今月9日に、約9時間にも及ぶ手術を受けました。
現在手術後の経過は良好です。
しかしこの怪我で、彼の5輪出場はほぼ絶望的になりました。
彼の胸中を察すると心が痛みます。
1日にも早く立ち直って、カムバックして欲しいと心からお祈りします。

● 2月9日は大変でした。
1件目の手術が、朝の9時から夕方の6時40分まで行われました。
その間、執刀医と器械出しを担当した看護婦は、休憩を一切とりませんでした。 おまけにその後に2件目の手術があって、その手術が終了したのが午後の9時。そして手術室の清掃が終了したのが、 午後10時でした。この日ばかりは、医師始め看護婦さん、本当にお疲れさまでした。
でも何か大きな仕事をやり終えたという満足感があったように思います。

● 2月12日に行われた東京国際男子マラソン大会で、以前当研究所で足底筋膜炎の手術を受けた日本トップクラスの選手が走っていました。 彼は、以前当所に入院する前のこの大会で優勝選手と同着タイムで2位となった選手でした。
当所退院後は何も連絡がなかったので、お元気でいらっしゃるのかと思っていましたら、テレビで走っている映像が映し出されたので大変嬉しく思いました。
テレビの解説者が、「走れるようになっただけでも嬉しい」 という彼のコメントを紹介していました。
さすがに以前のように先頭集団について走ることはできませんでしたが、見事にカムバックを果たすことができたのは本当に良かったです。

● 2月9日の手術にお手伝いにこられた先生は下記の通りです。 (敬称略)
杉浦博基 (名古屋大学付属病院)、山田知史(半田市民病院)

旧 スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1996年2月
元 診療部 主任看護士 安藤秀樹

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