スポ研ナースセンターだより


● 6月28日にスポーツ医・科学研究所 所長である松井秀治先生の喜寿を祝う会が名鉄グランドホテルでありました。大学関係者、他多数の来賓の方々をお迎えして盛大に行わました。
私は、この会の中で興味深いお話を伺うことができました。
それは、日本サッカー協会会長のお祝いの言葉の中で述べられた松井先生の中国での講演のお話です。
松井先生は、「現代は長寿社会になったと申しましても、実際には長命社会であるように思います。つまり単に命が長いというだけのことです。それ以上に全力で自分の人生にぶつかっていく。そういう心意気のある人生を歩む長寿社会でありたい」と講演して拍手喝采を浴びたそうです。
「なるほどうまく言い当てた言葉だ」と敬服いたしました。
私は、いつも松井先生の仕事への熱意、情熱といったものをひしひしと感じています。
まさに先生は自らの講演の中でお話された長寿を自らが実践しておられるように思いました。
松井先生、わたしたちのスポーツ医・科学研究所のために、米寿、卒寿、白寿までもお元気でいらっしゃって下さい。

● プロのトライアスロンの女性選手が膝を痛めて当所に入院してきました。
彼女は昨年の11月に左膝の関節鏡手術を京都の病院で受け、5カ月後に復帰しましたが、 練習後に大腿の筋肉に張りが感じられなくなったり、腓腹筋に疲労がたまったりしました。
「どうしてだろうか? どうしてだろうか?」と悩んで、その原因が知りたくて、いろいろな病院を受診しました。
しかし、どこの病院の医師も「手術して間もないから」とか「筋肉が戻ってきていないからです」と説明を受けました。
彼女は、この説明に対しては「何か違うんだけどな」と納得できませんでした。
ところが、某病院の紹介で当研究所を受診して、リハビリの先生から、「その原因は、手術してから筋肉の使い方を忘れてしまっているからだよ」 と説明を受けました。
彼女はその説明を聞いた時に、「そうなんだ! そうだったんだ!」 とすぐに納得することができました。
そして「やっと理解してくれる先生に巡り会えたんだ」 と感激したそうです。
彼女は、 「ここのリハビリの先生はとても優秀です。またここの施設は他の病院と違って、ハイレベルのスポーツ選手がたくさんいて、皆さんが真剣にリハビリに取り組んでいます。この雰囲気が私にぴったりなんです。本当にここにきて良かった」 と語ってくれました。
選手にこんなにもスポーツ医・科学研究所が気に入られて、私は本当に嬉しくなりました。
これもひとえに当研究所のリハビリの先生の並みならぬ研鑽の賜だと思います。
当研究所は日本一のスポーツリハビリの施設なんですね。

● 看護婦のOKAさんが、6月30日にめでたく結婚式を挙げました。 本当におめでとうございます。
ご主人様になられる方は、とてもやさしい方で、きっと幸せな家庭を築かれると思います。
なおOKAさんは、結婚後も仕事を続けますので、 今後とも皆さん、どうぞよろしくお願い致します。

● 7月に膝の靭帯再建手術を受ける患者が、手術前の診察時に、医師に「今度の日曜日に試合があるんですが、出場しても良いでしょうか」と尋ねました。
医師としては、手術前に選手が膝を脱臼したり、半月板を痛めたりして欲しくありません。従って試合出場は許可したくありません。 普通に考えても、「手術前に試合に出場するなんて冗談じゃない」と思います。
「どうしても試合に出場したい、出場しなくてはいけないから」ということで医師の許可が欲しいという気持ちがあったのでしょうか。
そんな彼に医師は、「試合に出場すると、膝をさらに痛めることになる。せっかく手術しても手術後の成績が良くならないかも知れない」と十二分に説明されました。
最終的には試合に出場するか否かは彼の意志に委ねられることになりました。
スポーツ医・科学研究所が、スポーツしながら怪我の治療ができる施設であると選手が期待しているところが辛いところです。

● 競馬の選手(候補生 19歳)が当所に入院しています。
今年の4月に落馬により骨盤と手指と前腕の骨を骨折しました。 栃木の病院で治療していましたが、今回そちらの病院から当研究所を紹介されて入院してきました。
騎手には厳しい体重制限があるようで、 毎日こまめに体重計に乗っています。
そういうわけか食事の量が少なく、毎食3割から5割しか食べません。
ところが先日彼が栄養相談を受けに行きましたら、ニコニコして帰ってきて、当日の夕食は珍しく7割も食べたそうです。
『いったい栄養相談で何を学んできたのだろうか』と思いました。
普段あまり表情の多くない選手がニコニコしたり、食事の摂り方が一変したのは、 栄養相談の先生が彼に何か秘義を教授したからに違いありません。
それとも栄養相談の先生がとっても魅力的だったのでしょうか?

スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1996年6月
診療部 主任看護士 安藤秀樹

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