スポ研ナースセンターだより


1. はじめに

今回、平成5年4月1日より平成5年4月30日までの1ヵ月間、 かもめレストランの食事を朝、昼、夕と写真におさめました。
前回、 写真におさめた平成4年8月1日より平成4年8月31日までのかもめレストランの食事内容と比較して印象に思ったこと、 および深代泰子先生の助言をもとに、 今後の方針を含めて、考察したことをお知らせします。

2.今回の食事内容とその考察


全体にみての印象

① 白飯のみであることに関しての改善がなされていない。 季節の野菜などの混ぜごはん(例えば、季節が春なら、たけのこご飯など)をメニューに入れてみてはどうだろか。

② みそ汁は、前回と比較すると味付けが薄くなっており、良くなっている。赤みそばかりではなく白みそが加わって種類が増えたことは良かった。ただ、具が わかめ、豆腐が多いので、じゃがいも、かぼちゃなども入れたら良いと思う。

③ 海藻類は前回と比較すると、みそ汁などで増えている。ひじきはなかったように思うが ひじきを煮たり、ひじきのサラダなども加えてみたら良いと思う。

④ サラダについては、まだまだキャベツが主体である。切り方もキャベツならいつもせん切りという具合に出されるので、紫キャベツ、コーンなどが加わっても風変わりしないのではないかと思われる。 野菜そのものを、まるっきり変えてみたり、トマトの切り方も、いつも同じ切り方にするのではなくて、時にはもっと細く切ったり、時には、四角切ったりすると風変わりして良いと思う。

⑤ 温野菜が少ない。

栄養面での印象

① 乳製品は、チーズを加えて変化をもたせたらどうだろうか。

②4/20〜26の夕食は、すべて油物であった。 特に4/25は3食とも油物であった。
消費カロリーの多い選手もいるが、毎食油物では、飽きがくるように思われる。
4/29の夕食の天プラはころもが大きく、ほとんどの選手はころもを残していた。

緑黄色野菜の不足について

4月は春らしく菜花のおひたしが一度くらいあっても良かった。 ビタミンB1や鉄の多い野菜なので、サラダ中心の野菜にするとか、 温野菜で調理してもらえたらと思う。

3. まとめ

入院患者は、スポーツ選手である。午前と午後にリハビリを行う。前十字靭帯再建の手術を受けた選手は2ヵ月間の入院になるなどの特徴がある。 個々によって、またリハビリの段階によって消費エネルギーが異なるので、 バイキング形式、 ごはんはおひつから各自がよそうなど摂取エネルギーを各自で調整できるような供食の方法が望ましいと考える。

同一食品群の中から、例えば、牛乳、ヨーグルト、チーズから1品を選ぶ、 ハム、ソーセージ、焼き魚から1品を選ぶという具合に工夫されたら良いと考える。

昼食の麺類中心のワンパターン化をなくす方向、
例えば、 あらかじめ曜日ごとに、
月曜日は、 ミートソーススパゲッティ、 火曜日はピラフ、 水曜日は、 マーボーセットという具合に決めておく・・・・・。

かもめレストランの食事は、外食でありながら、 内容的には家庭食に近いものであることが望ましいと思われる。

3回の食事でどうしても不足するようであれば、間食で補うことを勧めるべきであろうと思う。牛乳、乳製品、 果物、 その他の食品を巡回販売で利用できたら良いと考える。

○ 深代泰子先生の「入院患者及び合宿者の食事についての提言」を参考にさせていただきました [まとめの部分で引用させていただきました]。

○ ごはんをおひつで各自がよそう場合、当所の選手は、足の外傷・障害が多いので、ひとテーブルに一つずつおひつを置くと良いと思います。

○ 深代泰子先生の “家庭的な食事”の提案には大賛成です。4月は、豆ごはん、ふきとたけのこの煮物、菜ばなのおひたし、そら豆たたきごはんなどを出せば、もっと家庭的な食事内容になると思います。

(財)スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1993年6月
診療部 看護婦 吉田喜美子

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