スポ研ナースセンターだより


● 今月18日、プロサッカーの選手が当所に入院してきました。
彼は、17日夕刻に行われた試合中に前腕の橈骨を骨折しました。
彼は骨折したままプレイを続行しました。
試合後、名古屋市内の救急外来を受診。
その病院より当研究所の医師に「今からそちら(当所)に夜間入院したいから」と連絡を受けました。
しかし、待っていてもなかなか来所する様子がありませんでした。
午前0時過ぎになって、「別の病院で処置を受けて1日入院することになったので、そちらへの入院は明日18日の朝になるから」 と連絡を受けました。
そして当所に18日の午前に入院し、19日に緊急手術の予定となりました。
すぐに必要手術器材を手配し、セットも組んでおりましたら、手術が中止となりました(余談ですが、この日業者の方は、当所に「大至急に届けるように」と依頼していた手術器材運搬道中に交通事故に遭いました。幸い怪我もなくご無事でした)。
治療方針については、22日のレントゲン検査の結果待ちとなりました。
当日の検査結果では骨折の接合部位の位置が良好であったので、保存療法で治療を進めることになりました。
彼は治療方針の目処が立ったので、その日に急きょ退院となりました。
当研究所では、夜間に緊急入院することはまずないと思っていましたが、今回このような連絡があったので、夜間に緊急入院する場合の対策も考えないといけないようです。

● 春になって、あるポカポカ陽気の午前に、入院患者10数名が当研究所西側の駐車場でマットをそれぞれ敷いて一生懸命に腹筋と背筋のトレーニングを行っていました。
入院患者はそれぞれに真剣顔で 随分きつい様子でした。
このようなトレーニングはいつも体育館でしか見ていませんでしたので、とても新鮮に感じました。
リハビリの先生は、「たまにはこのような太陽の恵みの中で行わないと、身体が病気になってしまいそうですから」と語っていました。 本当にそうですね。

● 当スポーツ医・科学研究所で平成5年8月に足底筋膜炎の手術を受けたマラソンの男性選手のことが、 月刊陸上競技マガジン5月号に5ページにわたって紹介されていました。
この選手は、今年の2月に行われた東京国際マラソン大会に出場し、2時間16分58秒の22位でゴールしました。
平成3年に行われた同大会では、メコネン選手と死闘を繰り広げ、2時間10分26秒の同タイムで2位でした。
その時に世界選手権代表の切符を手に入れながらも、足底筋膜炎のために世界選手権を断念して病院を転々としました。
最後に一縷の望みを託して受診した病院が当研究所でした。
当所で2時間に及ぶ手術を受け、6週間入院しました。
退院後、10分間のジョッグから始め、再びレースに出場するまでにさらに2年の歳月を要しました。
復帰を果たした第1回目の大会は、平成7年4月の岩手での20kmロードレース大会で、2回目が今回の東京国際マラソン大会でした。
怪我をしてから実に4年もの長い歳月でした。
これからどんなレースに出場して、どんな成績を収めてゆくのか楽しみです。
マラソン2時間16分台からの再出発に夢を馳せて邁進して欲しいと思います。

スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1996年4月
診療部 主任看護士 安藤秀樹

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