スポ研ナースセンターだより


水泳選手の障害部位を列挙してみたが、肩こりが11人と一番多いことがわかった。
この肩こりは本人に直接聴取したわけではないので、あくまで推測でしかないが、いわゆる 中、高年の訴える肩こりとは異なるように思える。
肩関節周囲筋肉のオーバーユースによる筋肉疲労物質の排出課程が間に合わないために発生する肩こりではないかと考える。
このことを踏まえれば水泳選手がいかに肩の筋肉を酷使しているかがわかる。
肩の筋力を増強させることが水泳選手にとって重要なポイントではないかと考える。

<まとめ>
水泳選手が陸上トレーニングを行う場合には常に障害の発生を考慮しなければいけない。
陸上選手が水中でのトレーニングを行う場合は、障害のために陸上トレーニングが行えない場合に行うことが多い。
また練習の内容に変化をもたせたり、筋肉をほぐしたりする場合に水中でのトレーニングは陸上選手にはきわめて有効に作用する。

一方水泳選手は重力の影響を受けない水中でのトレーニングに順応してきているために陸上でのトレーニングは必ずしも有効に作用するとは思えない。
水泳選手の陸上でのトレーニングは競技能力を落とすことがあるということも念頭におくべきである。

(財)スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1992年4月
診療部 主任看護師 安藤秀樹

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