スポ研ナースセンターだより


平成5年11月に当研究所で足底筋膜炎の手術を受けた陸上競技の100mHの女性選手が、今月、左膝の前十字靭帯を損傷して入院してきました。

ハードルとハードルの間を走っているときに怪我をしたそうですが、「前十字靱帯が走っているときに損傷することがあるのかな?」 と疑問に思いましたので、もう少しつっこんで尋ねてみました。

「ハードルを飛び越えて、右足の踵で着地して、つま先で蹴り出してハードルを飛び越え、左足の踵で着地して、つま先で蹴り出そうとしたら、左膝が内に入って、膝から下の骨が折れた感じがした」というのが受傷時の詳しい状況でした。

なるほどとは思いましたが、走行中に損傷する症例は極めて珍しいと思います。

「オーバートレーニングによる疲労の蓄積によって膝の動きが自分でコントロールできなくなって受傷することもあり得るのかな」と思いました。

怪我をした彼女は、「まさか私が前十字靭帯を損傷するなんて思ってもみませんでした」と語っていました。

彼女は、陸上のハードル走が好きで好きでたまりません。

ですから彼女は復帰したい思いが人一倍強かったので、今回の再建手術となりました。

手術当日、日本陸上界のホープである110mHの松久孝弘選手が面会に来られて、「頑張れよ!」と激励の言葉をかけてくれました。彼女はその心強い言葉にとても勇気づけられたようです。

スポーツ医・科学研究所
ナースセンターだより1996年10月
診療部 主任看護士 安藤秀樹

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