トランプの厚遇外交と台湾有事への懸念 2026年9月24日
9月24日、米中首脳会談がホワイトハウスで行われた。
トランプ大統領は、空軍基地で自ら習近平国家主席を出迎えるなど、異例の厚遇ぶりを見せた。
トランプは、習近平との友情を強調し、中国を「第二次世界大戦の同盟国」とまで呼んだうえ、日本と戦った米国人義勇兵にも言及するなど、習近平に最大限の気遣いを示した。
なぜ、トランプはこれほどまでに中国に対して融和的な姿勢をとるようになったのだろうか。
その背景にあるのは、「もはやこのままではアメリカは中国に勝てない。米中のどちらが世界第一位か第二位かといった争いをやめ、ともに力を合わせていこう」という、追い詰められた末の判断ではないだろうか。
要するに、この融和姿勢は、中国が米国の覇権を脅かすほどの大国に躍り出たことへの、隠しきれない焦燥感から来ているように思える。
トランプは今後、中国と決定的な亀裂が生じないよう、相手を持ち上げながら巧みに立ち回っていくしかないのだろう。
こうした状況下で、私が非常に心配しているのが「台湾有事」の行方だ。
中国を刺激することを恐れるあまり、仮に中国が台湾に侵攻しても、トランプは見て見ぬ振りをするかもしれない。そんな懸念がある。
報道されているような、台湾への武器売却を外交の交渉材料にする姿勢は、極めて危ういと言わざるを得ない。
もう一つ危惧しているのは、今回の「トランプ劇場」によって、トランプに好感を抱く有権者が増えるのではないかという点だ。
こうした外交パフォーマンスが、迫る中間選挙に影響を及ぼしかねないことに、私は強い危機感を抱いている。
投稿:2026年9月26日
シンガープロ 安藤秀樹

